Nの悲劇、その後

2017.11.19

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前回、「Nの悲劇」という聞くも涙語るも涙の物語をお届けしました。実際には他愛のない話でもありましたが、みなさん私の不幸が大好きなようで、なぜだかアクセス数が月間トップ3に入るほどの人気記事と相成りました。それならば、とその後も書いておかねばならないという気持ちになりましたので、続いていきたいと思います。
前回書きましたように、Nというキーが入力できない時が半々くらいということでとてもキーボード入力を続けていける状況でなく、仕方なくワイヤレスキーボードを載せて凌いでいたものの、当然毎日ワイヤレスキーボードを持ち歩くのも荷物が増えるだけですし、外でも怪しい目で見られること間違いなしですから、早く直したいという思いでいっぱいでした。しかしながら、Appleのサポートに電話するとお預かりだと言われてしまい、できる限り手元にない期間が無いようにと思ってアップルストアを予約しました。

東京でアップルストアは銀座、渋谷、表参道とあります。渋谷は一時閉店ということでまったく予約が取れない状態で、銀座は1週間以上待ちということで表参道に行ってきました。せっかく行ったのだから、1枚くらい写真を撮っておけば良かったのにと悔やまれますが、ここはブロガーの足下にも及ばないのでそんなことはまったく思いつきませんでした。

さて、ジーニアズバーで症状を伝えて、なんとかそこでキーボード交換をしてもらおうと思ったら、あっさりと「キーボード交換はお預かりになります」とのこと。恐る恐る、おおよそどれくらいかかるのでしょうかと聞いてみると、通常1週間位を想定してもらっています。ということでした。薄々とそうなのではないかと思いつつも、一縷の望みにかけて足を運んでみたものの、あえなく撃沈と相成りました。

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ちなみに、預かりになることも想定してTime Machineでしっかりとバックアップは取ってきました。また、Appleという管理者アカウントを作っておき、そのアカウントとパスワードを伝えておくことで交換後の検証をしていただくこともできるように用意しておきました。それもこれも、早く、かつ初期化されないことを願っての準備です。バックアップしてあるとはいえ、戻すのはそれなりの時間がかかります。私の場合には2TBのSSDを詰んでいるため、現在使っている容量でも1.2TBくらいなのでバックアップを戻すのにはかなり長い時間がかかるのです。

メインマシンとして使っているので、できる限り最短で使い始めたいということで準備はしておきました。一応、ザイオンではiMac 5Kを使っており、持ち運び用にMacBookがあるので、最低限困りはしないものの、やはりメインマシンには早く帰ってきて欲しいです。週末にはAUGM北九州も控えており、なんとかそこまでには返ってきて欲しいと思いつつ、事情をジーニアスの方に伝えるも「約束できません」とけんもほろろ。「今日が日曜日なので、発送が月曜日、修理センターが関東にあるので火曜日到着、最短で水曜日か木曜日に仕上がるかもしれません」という言葉にすがることにして、とはいえダメだったときにはそれはそれで仕方ないということで預けることにしました。

・驚愕の修理代

さてそんなこんなでお会計と相成ります。キーボードの修理代、みなさんいくらだと思いますか? なんと、8万8,000円です。

万の単位にはいくよな、と覚悟はしていました。しかし、万の単位でもかなり後半です。実は、これは最近の精密機器の抱える問題点でもあります。実はNuAns NEO [Windows 10 Mobile]NuAns NEO [Reloaded]でも同様の事が発生しています。

それは、さまざまな部品が一体化されて、いわゆるコンポーネント化されていることです。できる限り軽く、できる限り小さく(NuAns NEOは小さくできるのをバッテリーを増やしたりカードスロットを付けて厚みを出して、それが持ちやすさも兼ねているデザインですが、本当は薄いのです)作るようになっていて、そのためにはひとつひとつのパーツを組み上げていくようにしていては実現できないのです。

MacBook Proも、キーボード交換はキーボードだけでなく、「Keyboard Assy」といって「キーボード・トラックパッド・バッテリー」までが一体化されているということなのです(Touch Barも一体だったかもしれません)。それが故にキーボードだけ壊れていたとしても全体を交換せざるを得ないということなのです。ひとつひとつのパーツを修理するということも基本的にはできないようなのです。

というわけで、自分でもメーカー側の立場にいるために事情が理解できるということで「うぐぐ」となりつつも、だからといって修理しないという選択肢がないので、泣く泣く預けてくることになりました。

当社では基本的に全社員にMacBook系のノートを貸与していますが、オフィスであるザイオンではクラムシェルモード(閉じた状態でディスプレイ・マウス・キーボードを接続してデスクトップPCのように使う)での使用にしています。MacBookのキーボードを使い続けてしまうと、万が一このようにキーボードが壊れると修理代が高いので、外付けのキーボードにしています。今回、それが身をもって体験するということなりました。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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